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2007年12月31日 (月曜日)

今年の美術展

今年、私が見た美術展で、印象に残ったものを書きます。

毎年書いているので、とりあえず。

今年は、昨年、一昨年などに比べ、特に前半ですが、あまり美術展に行かなかったように思います。
これは、もひとついい展覧会がなかった(と私が感じた)からで、
関東在住の方は、そのイメージはないかと思いますが、関西では、そのように感じる状況だったと思う。
美術展に行かない。→興味がなくなる。→展覧会情報を調べない。→ますます行かなくなる。という循環に陥っていていました。
その循環を断ち切ったのは、9月の美麗展でした。この美麗展ももう少しで、見落とすところでしたが、いや、これを見逃していたら、大変なことでした。

で、今思うよかった展覧会ですが、一つ目は、

悲しみのキャンパス展
場所:静岡県立美術館 県民ギャラリー
日時:2007年7月24日~8月19日

です。

美麗展の前ですが、それはともかく、この展覧会の衝撃度は、私の美術体験で言えば、ゲルニカ級です。
例によって、日曜美術館で、知って、気にしてまして、まとまった展覧会になっているということで、遠いですが、行こうということで、いや、良かった。
痛いです。ニートとか、ワーキングプアとか、そんなことだけではなく、現代を描いています。ただ、作家は、残念ながら、亡くなってしまってます。
もし生きていれば、もっと評価されていたのではないか?いや、もっと、世界を変える力を持っていたのではないかと思う。最近、ジョンレノンの映画を見たので、思ったのですが、ジョンレノン同様、その不審な死に方は、巨大な力によって謀殺されたのではないかと思えます。

屁理屈としか言いようのない、意図、目的をこねくり回して、何かとってつけたようなゲンダイビジュツやっている人は、考えてほしいと思います。守銭奴と化した村上なんとかとかを見ていてそんなことを考えます。

2つ目は、美麗 院政期の絵画です。
5、6回行きましたが、きちんとすべて見れていないかもしれないくらい、濃厚でした。
宣伝を抑えて、客数を抑える方針も完璧です。(と、勝手に思っていますが、確か、予定、動員数も少なかったはずです。)
展覧会は、人が多すぎると終わります。価値は、ほとんどなくなります。
平安期の絵画というものがわかったような気がします。

3つ目は、永徳展です。
前も書きましたが、人が多すぎてだめですが、この展覧会と、大和文華館の狩野派展で、狩野派のことが、かなりわかったのが、私にとっては大きいです。
ジュコウインのもの、こうせつ美術館のもの、檜図、きょうはくの仙人、とうはくの寒山拾得などの鬼気迫る感じは、本当にすごい。
ただ、また文句を言うと、人の多いのは、前も書いたと思うので、おいといて、もひとつ問題は、京都が、狭いことです。最後の部屋も狭すぎますが、最初の部屋のじゅこういんのところも狭いです。
もっと、引いて見たいです。数年前の東京のジュコウインの部屋ごと展示をたまたま見ているので、それと、どうしても比べてしまいます。あちらは、広かったです。悔しいですが、平成館でしたっけ、広いです。

京都は、建替えするはずで、MOMAの建築家がやるとかだったかと思うがどうなってるんでしょう。常設のほうかそそれは、

あとは、サントリーミュージアムのロシア絵画の真髄が、私にとっては、全く知らなかったロシア絵画の世界を覗かせてもらったということで、大きいです。
まだまだ、勉強です。

パルマ展も見ましたが、立派でした。

今年は、日本全体で考えると、レオナルドの受胎告知とか、フェルメールの牛乳とかが来て、来年もまた、フェルメールの絵画芸術とか、ウルビーノのヴィーナスが、来ます。

ところが、これらすべて、東京のみなのです。これは、関西在住者にとっては、大問題です。

正確には、調べていませんが、少し前なら、関西にも回ってきていたと思いますが、最近の変化なのではないでしょうか?

確か今年の春ですが、大塚国際美術館で青柳教授の講演を聴いたとき、次の話をされてました。
最近の美術品の価格上昇、テロの多発で、美術品貸し出しの保険金が、高くなっていて、海外から、たくさんの絵画を持ってきて展覧会をすることが難しくなっているという話で、具体的に、保険料、入場料、入場者数などを上げて、計算上、保険料が上がることで、赤字になることを示されていました。

ここからは、私の推論なのですが、関西は、東京に比べて、同じ展覧会でも、入場者数は、少なくなります。
人口が違うことと、それ以上の問題もあるでしょうが、とにかく、入場者/日が少ないと、計算が合わないのでしょうか?国内移動の保険金もかかるでしょうし、そんなことで、関西に来ないのでしょうか?
何とかしてください。新聞社とかそんな方々と

今年の美術展ベストというのを色々な方が、ブログで書かれているのを見てまして、今年は、ほとんど見れてないなというのと、やはり、関西には、いい展覧会がなかったのではないか?ということ、また、日本美術系が多いなというのは、例の保険金の問題なのか?そういえば、ナスカとか、トプカプ宮殿とかそういうのが多かったなということとか、もっと情報集めて、ダメモトで、見に行かないとだめかとか、色々思うのである。

以上、まったくとりとめなくなりましたが、実は、今年の最大は、若桑さんの急死でした。
膨大な知識と反権力性、美への愛、永徳を見ながら、実は、クワトロラガッティ、若桑みどりを思い出しておりました。
今年の春、大塚国際のレストランの外で煙草を吸っておられるのを見かけたのが、変な思い出であります。

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