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2012年7月16日 (月曜日)

KATAGAMI Style ― もうひとつのジャポニスム

20120716
KATAGAMI Style ― もうひとつのジャポニスム

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ヘルマン・グラートル
(上)型紙 瓢箪 ヴュルテンベルク州立博物館、
  シュトゥットガルト
(下)アーデルベルト・ニーマイヤー《花器》
  1907-08年 ニンフェンブルク磁器製作所  「KATAGAMI/型紙」は、そこに見られる豊かで洗練されたデザインと高い技術によって、今日世界で注目を集めています。しかし型紙はすでに19世紀半ばから産業化が進む社会において、時代に即した新たな造形表現を求めていた欧米で積極的に収集され、多くの芸術家やデザイナーに影響を与えました。本展では、この型紙がアーツ・アンド・クラフツ運動をはじめとする美術・デザイン改革運動期の欧米でどのような役割を果たし、それがいかに現代に受け継がれているかを、国内外約70箇所から集めた様々なジャンルの作品約400点でご紹介します。
 全5章からなる本展の第1章では、まずは武家階級の正装用として重用され、その後町人階級にも拡がり、江戸中期に最盛期を迎えた型紙とそれを用いた型染の歴史をご覧いただきます。続く第2章ではイギリスとアメリカ、第3章ではフランスとベルギー、第4章ではドイツ、オランダそしてオーストリアでの型紙の受容とその展開をご紹介します。それぞれアーツ・アンド・クラフツ、アール・ヌーヴォーそしてユーゲントシュティールと名称は異なりますが、各国の新たな美術やデザインを追い求めた運動の中で、型紙は受容され消化されていきました。端的には、自然のモティーフの大胆なデフォルメとパターン化や、具象的で曲線的な文様と抽象的で幾何学的なパターンの統合などに、その影響が見られます。しかしそれによって生み出された新たな造形は各地域によって様々です。「型紙」という切り口で、19世紀末から20世紀前半にいたる美術・デザインの展開を、世界的な視野から通覧できるのも、本展の大きな特徴だと言えるでしょう。さらに最後の第5章では、過去における「型紙」の影響を時代に即して改案したり、「型紙」を再発見し、それを今のデザイン活動に活用するといった現在の動きをご紹介します。
 当初は日本から海外に輸出された陶磁器などの包み紙に用いられていた「浮世絵」が、「UKIYO-E」として世界中に広まり、印象派をはじめとする新たな芸術動向誕生の起爆剤となったように、本来は染めの道具である「型紙」が、「KATAGAMI」として昔も今も世界の美術やデザインに与える新鮮な驚きを、本展でご覧下さい。

型紙
 型染に用いる道具で、柿渋で加工した美濃和紙に彫刻刀で文様が彫られたもの。古くは裃や小袖、浴衣などの着物の生地に、防染糊を用いて文様を染め抜くため用いられた。

関連リンク
公式サイト http://katagami.exhn.jp/
出品作品一覧   全出品リスト
  展示替えリスト
  不出品リスト

会期
平成24年7月7日(土)~8月19日(日)

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