« | トップページ | 日本美術大全集における鳥獣花木図屏風の位置づけ »

2013年3月29日 (金曜日)

鳥獣花木図屏風についての言及 佐藤氏の日本美術史(放送大学教材)

アマゾンの著者からのコメントで、またまた、鳥獣花木図について突っ込んでいます。

太字にした部分です。


内容紹介
 縄文時代から十五年戦争の時期までの日本美術史をひとりで書いてみました。しかし、日本列島に出現した造形の歴史を概観するには、この体裁の本では文字の分量も挿図の数もとうていたりませんので、最初からバランスの取れた記述など考えず、自分の興味のある事柄を優先して書きました。そういう偏った通史であることを御理解の上、御笑覧願います。
 註や参考文献に挙げた著書・論文は、この本のたりない部分を補ってくれるでしょうし、現在の見解を積極的に取り上げた本文ともども、いまの時点で日本美術史についてどんなことが考えられているのかを知る手がかりにもなるはずです。
著者からのコメント
 第2刷が2月に出ました。著者のお人柄をしのばせるような楽しいまちがいがたくさんあった辻惟雄著『日本美術の歴史』(東京大学出版会)ほどではないのですが、この本の第1刷でも24箇所ほど誤植などを気づかないままにしてしまい、それらを第2刷では訂正しました。しかし、p.26で箸墓古墳の長さを約280メートルと書くべきところ、260メートルと書き誤ったのをなおし忘れました。すみませんが御訂正願います。

 挿図も少数なのに価格の高い本で恐縮です。放送大学の映像も質・量ともにじゅうぶんではないので、美術全集の図版などを参照しつつ読み進めていただけると幸いです。

 辻先生の御本は、プライス・コレクションの「鳥獣花木図」を伊藤若冲筆として掲載しているので、この点だけでも私には教科書として使えない書物ですが(笑。若冲の名品はいくらでもあるのにどうしてこの模倣作でなければいけないのでしょうね)、目配りのよい概説書です。私の本はもっと対象を絞り、極端に軽重をつけて書いています。そのかわり、現在の美術史研究の動向はわりあいによく註で伝えていると思います。
抜粋
 「理解してほしいのは、人間が生きているところには造形もまた生きているということである。現代社会では、美術を作り出す人とそれを鑑賞する人とは別々になり、多くの人は仕事や勉強の余暇に美術館などに出かけて美術を観る。美術品には値段がつけられて流通し、お金に余裕のある人や博物館などがそれを購入し、所有する。こういう社会に暮らしていると、美術は何だか特別なもの、美術品は贅沢品のように思えてくる。しかし、本来はそうではない。生きることにつきものなのが美術だ。縄文人は文字を知らないまま一万年も土器を作り続けていた。人間にとっては文字を書いたり読んだりすることよりも造形の方がずっと基本的な活動なのである。形を作ったり見たりという生きることそのものの歴史こそが美術史にほかならない。」(第1章 形の生命)
著者について
 1955年、宮崎県に生まれる。1980年、東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了(日本美術史専攻)。東京国立博物館学芸部資料課、文化庁文化財保護部美術工芸課を経て、現在東京大学大学院人文社会系研究科教授。専攻は日本美術史。主な著書に、『新編名宝日本の美術27 若冲・蕭白』(小学館、1991年)、『絵は語る11 湯女図』(平凡社、1993年)、『日本の美術365号 歌麿と写楽』(至文堂、1996年)、『新潮日本美術文庫14 浦上玉堂』(新潮社、1997年)、『講座日本美術史』(共著、東京大学出版会、2005年)、『もっと知りたい伊藤若冲』(東京美術、2006年)、『日本の美術484号 祭礼図』(至文堂、2006年)。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
佐藤/康宏
1955年宮崎県に生まれる。1980年東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了(日本美術史専攻)。東京国立博物館学芸部資料課、文化庁文化財保護部美術工芸課を経て、東京大学大学院人文社会系研究科教授。専攻は日本美術史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


|

« | トップページ | 日本美術大全集における鳥獣花木図屏風の位置づけ »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/46144/57063257

この記事へのトラックバック一覧です: 鳥獣花木図屏風についての言及 佐藤氏の日本美術史(放送大学教材):

« | トップページ | 日本美術大全集における鳥獣花木図屏風の位置づけ »